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2011.02.20 (Sun)

2月20日 さかなクン


さかなクンが書いたコラムです 
そのまま転載してみます。


広い海へ出てみよう

東京海洋大客員助教授・さかなクン

sakanakun.jpg

中1のとき吹奏楽部で一緒だった友人に、
だれも口をきかなくなった時がありました。
いばっていた先輩が3年になったとたん、
無視されたこともありました。
突然のことで訳はわかりませんでした。

 でも、さかなの世界と似ていました 
例えばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。
ところがせまい水槽に一緒に入れたら、
1匹を仲間はずれにして攻撃し始めたのです。
かわいそうでそのさかなを別の水槽に入れました。
すると残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。
助け出してもまた次のいじめられっ子が出てきます。
いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子が現れます。

 広い海の中ならこんなことはないのに 
小さな世界に閉じこめるとなぜかいじめが始まるのです。
同じ場所にすみ同じエサを食べる同じ種類同士がです。

 中学時代のいじめも小さな部活でおきました。
ぼくはいじめる子たちに「なんで?」と訊けませんでした。
でも仲間はずれにされた子とよく魚釣りに行きました。
海岸で一緒に糸をたれているだけで、
その子はほっとした表情になっていました。
話を聞いてあげたり励ましたりできなかったけれど、
だれかが隣にいるだけで安心できたのかもしれません。

 ぼくは変わりものですが 
大自然のなかでさかなに夢中になっていたら
いやなことも忘れます。
大切な友だちができる時期、
小さなカゴの中でだれかをいじめたり、
悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。
外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないです。
広い空の下、広い海へ出てみましょう。

(朝日新聞06年12月2日掲載)




 「日本は海に囲まれた島国だから
  意識して視野を広くする努力をせんとあかんやろな」
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