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2011.01.22 (Sat)

1月22日 土産土法(土消)

粗食の本の内容紹介です。

その土地で獲れたものをしっかり食べる。
いわゆる地産・土産のものを食べることが
食生活を間違えない基本だということでした。

その続きです。


では地消・土消はどうなのか。
つまりどう調理するかということです。
実はこれも共通点があるのです。

イヌイットの食生活はアザラシなどの肉です。
野菜も何も収穫できませんから肉オンリーです。
普通なら肉だけの生活など続けられませんが、
イヌイットは生食で続けています。
肉は焼いたり炊いたりすると続けられません。
生食だからこそ続けられるのです。

赤身だけを食べるというのではありません。
食材のアザラシを内臓から食べ始めます。
赤身の肉は外に出して凍らせます。
それは後でナイフで削いで食べるのです。
食材を丸ごと食べることでバランスある食生活と
なっているのがイヌイットの生活なのです。
ここに人間の知恵を感じます。
肉を食べるときは野菜も一緒にという
定型概念がありますが、
それがバランスある食生活ではないのです。
肉を食べるのなら食材を丸ごと全部食べる、
これこそがバランスを維持しているのです。

砂漠の人々も同じです。
私は中国の砂漠の人と一緒に生活しました 
何でも食べてやろうと決意してました。
ラクダの頭がドーンと食卓に出てきて 
子供が生の脳味噌をナイフで取り分けて
私の皿に盛って『どうぞ』と言ってくれました 
これはさすがに私でも無理でした 
イヌイット同様、ここでも食材を丸ごと全部食べる
生活をしているのです。


 「そういえばトルコ本部の肉屋では、
  羊の脳味噌を売っとる。モロッコに以前行ったときも
  どの肉屋にもズラッと羊の脳味噌が並んでいた。
  あれはどんな味がするんやろうな?
  しかし、出されてもちょっと無理じゃな」 


北海道のアイヌはシャケを主食にしたことがあります 
ですからシャケを丸ごと全部食べる生活でした。
頭骨も薄くスライスしてナマスにして食べます。
この料理は氷頭ナマスと呼ばれています。
頭や尾や骨部を入れた鍋は石狩鍋と名づけました。
アイヌの知恵で北海道ではシャケを丸ごと食べます。

丸ごと食べるのは肉や魚だけではありません。
蕎麦や小麦も米も同様なんです。
むかし米の収穫に恵まれず蕎麦を主食とした
東北や山陰では殻を取った蕎麦は
なるべく丸ごと粉にして食べていました。
単に楽しみの食ではなく主食としての食です 
それらはぼそぼそとした蕎麦でした。

香川のうどんも同様だったんです。
今のような精製された真っ白の小麦で作る
ツルツルしたうどんではありませんでした。
小麦をまるごと粉にして作ったうどんです。
のど越しがツルツルなんてしないうどんです。
うどんを主食としていたからこそ小麦を
丸ごと粉にして食べる生活だったのです。
香川の年配の方はうどんを食べる時の音が
徐々に変わっていったことを覚えています。
それまではモッサリしてた食感のうどんが
のど越しがツルツルするようになったからです。
これもひとえに小麦精製によります。

南米でトウモロコシを主食とする人々は
手でいちいち粒を芯からほぐします。
それを粉にし焼いたり煉ったりし食べます。 
なぜいちいち粒を芯からほぐすかというと、
そのまま茹でて食べると芯に胚芽が
残ってしまうからです。胚芽は栄養です。
縁日などの茹でトウモロコシをかじると
芯に黄色いものが残ります。あれです。
主食としてトウモロコシを食べるなら、
大切な栄養源の胚芽は残せません。

お米だって同様です。
本当は丸ごと食べるのがいいのです。
精米で小さく真っ白いお米は綺麗ですが
栄養がほとんど何もない姿なのです。


地産地消・土産土法をまとめますと、
その土地で収穫できたものを食べる。
その季節に収穫できたものを食べる。
赤ん坊が嫌がるものは大人も控える。
あまり穫れないものはあまり食べない。
主食となる食材は丸ごと食べる。
これがバランスある食生活のポイントです。
食生活を大きく間違えることはありません。



 「海外赴任ではどうればいいかしら?」
19:16  |  食の話
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